1995年、テレビ東京系列で放送されたアニメ
『新世紀エヴァンゲリオン』
当初、少年少女向けの時間帯にて放映されたが、
これまでのロボットアニメと違ったためなのか、
視聴率は決して高くなかったようです。
しかし、深夜帯での再放送をきっかけに、
日本アニメ史に残る金字塔へと変貌しました。
この作品では、登場人物の心の傷・孤独や
葛藤を正面から描いた物語。
また、神や魂、進化や創造など、人間の
根源的テーマを哲学的に問いかけてます。
◆作品情報

放送年:1995年
放送局:テレビ東京系列
監 督:庵野秀明
原 作:GAINAX、庵野秀明
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◆INTRODUCTION
西暦2000年、南極で発生した大災害
「セカンドインパクト」により
人類は人口の大半を失った。
それから15年後の西暦2015年。
14歳の少年・碇シンジは、別居していた父
碇ゲンドウから突然の呼び出しを受ける。
目的は、特務機関NERV(ネルフ)で
開発された巨大兵器エヴァンゲリオンに乗り、
“使徒”と呼ばれる未知の生命体と戦うこと。
「乗れるわけない」と拒むシンジだったが、
傷ついた少女が自ら戦おうとする姿を見て、
「逃げちゃダメだ」と、搭乗を決意する。

戦う理由を知らぬまま、
恐怖と痛みに向き合いながら、
少年少女たちは、
“自分の生きる意味”
そして”自分の存在意義”を
見つけようと探していく。
使徒と戦う子どもたち。
彼らに未来を託すしかない大人たち。
エヴァという存在の意味をめぐって、
物語は深く、痛々しいほどに進んでいく──。

◆印象的な言葉
- 他人を知らなければ裏切られることも、
互いに傷つくこともない。
でも、淋しさを忘れることもないよ。
人間は淋しさを永久に無くすことは
できない、人は一人だからね。
ただ、忘れる事ができるから
人は生きて行ける。 - 常に人間は心に痛みを感じている。
心が痛がりだから生きることも辛いと
感じる。ガラスのように繊細だね。 - 赤い土から創られた人間。
男と女から創られた人間。
人は何?
神様が創りだしたもの。
人は人が創りだしたもの。 - 偽りの継承者たる
黒き月よりの我ら人類、
その始祖たるリリス。
正当な継承者たる
失われた白き月よりの使徒、
その始祖たるアダム。
◆CHARACTER

碇シンジ(CV 緒方恵美)
14歳の少年 サード・チルドレン。
エヴァンゲリオン初号機の操縦者
父親に捨てられ、いらない人間と
思い込んでおり、父に対する愛憎を
抱いている。
碇ゲンドウの息子。
綾波レイ(CV 林原めぐみ)
14歳の少女 ファースト・チルドレン。
エヴァンゲリオン零号機の操縦者
意味深は発言!
「私はたぶん3人目だと思うから 。」
惣流・アスカ・ラングレー(CV 宮村優子)
14歳の少女 セカンド・チルドレン。
エヴァンゲリオン弐号機の操縦者
幼い頃に母親を亡くし、
強く一人で生きていくことを決意する。
葛城ミサト(CV 三石琴乃)
特務機関NERV戦術作戦部作戦局第一課所属。
エヴァンゲリオンの戦闘指揮官。
碇シンジの保護者兼直属の上司。
渚カヲル(CV 石田彰)
ゼーレから派遣された謎の少年。
フィフス・チルドレン。
碇ゲンドウ(CV 立木文彦)
特務機関NERV総司令官 。
碇シンジの父親
冬月コウゾウ(CV 清川元夢)
特務機関NERV副司令官。
碇ゲンドウの本当の目的を知る
ただ1人の人物であり、彼の理解者。
加持リョウジ(CV 山寺宏一)
特務機関NERV特殊監査部であり、
日本政府内務省調査部と複数に所属する、
二重・三重のスパイ。葛城ミサトの元恋人。
赤木リツコ(CV 山口由里子)
特務機関NERV技術開発部技術局第一課所属。
エヴァンゲリオン開発総責任者。
鈴原トウジ(CV 関智一)
碇シンジのクラスメイト。
フォース・チルドレン。
熱血漢があり妹思いの少年。
エヴァンゲリオンパイロット適格者として
搭乗することになる。
相田ケンスケ(CV 岩永哲哉)
碇シンジのクラスメイト。
社交性があり人当たりの良い性格。
ミリタリーマニア。
キール・ローレンツ(CV 麦人)
2015年のゼーレを取りまとめている人物

◆ONE POINT

[エヴァンゲリオン]
汎用人型決戦兵器。
敵とされる未知の存在である使徒に対し
人類が対抗できうる唯一の切り札。
[エヴァンゲリオンパイロットの資格]
母親のいない14歳の少年少女。
碇シンジの通う中学校(コード707)には、
エヴァンゲリオンパイロット候補者が
集められている。
[使徒]
未知の生物。固有波形パターンは、
人間のDNAと99.89%酷似している。
[ATフィールド]
絶対不可侵の障壁。心の壁。
[マルドゥック機関]
エヴァンゲリオン操縦者選出のために
設けられた直属の諮問機関。
「人類補完委員会」
[特務機関NERV(ネルフ)]
正式名称
国際連合直属非公開組織 特務機関NERV。
実質的にはSEELEの下部組織にあたり、
SEELEの計画を実行する組織として存在。
[ゼーレ(SEELE)]
NERVの上部組織とされる秘密結社。
欧州で生まれ、元々は宗教集団を
母体としていたが、独自の視点から
神と人類の関係を見直すようになり、
異端としての追及を逃れるべく
歴史の陰に身を隠していた。
彼らが何を求めていたかは
明らかにされていない。
とはいえ、ゼーレの経済的、
社会的影響力は隠然たるものであり、
芸術家や冒険家のパトロンとなる一方で、
自らの教義を証明する事物を探し求め、
様々な遺物を収集していく。

[セカンドインパクト]
報道発表
2000年9月13日
光速の数十%もの速度で飛来した
大質量隕石が南極大陸マーカム山に
衝突したことで引き起こされた、
事前予測不可能な天災。その直後に
発生した津波と溶け出した氷による
海面上昇により、南半球諸国あわせて
20億人以上が犠牲となる。
真実
最初の使徒と呼称される人型の物体、
生命体の源であり中央にコアが見える
光の巨人を南極大陸で発見し、
その物体の調査中に原因不明の
大爆発を起こしたことが原因。
[裏死海文書]
ゼーレが収集した遺物の中で
最も重要視された古文書。
既存のどの文明が用いたものとも
一致しない文字で書かれており、
解読に非情に困難を要した。
[人類補完計画]
人々が失っている喪失した心。
その空白の心を埋める心と魂の補完。
碇ゲンドウ(談)
「虚無へと還るわけではない。
すべてを始まりに戻すにすぎない。
この世界に失われている母へと還るだけだ。
全ての心がひとつとなり、
永遠の安らぎをえる。」
[S2機関(エスツーキカン)]
スーパーソレノイド機関の略称。
葛城博士がその理論を提唱し、
第1使徒アダムの発見により
その実在が初めて確認された、
使徒が体内に持つ永久機関(生命の実)
[ガフの部屋]
全ての生命の魂がはいった部屋・場・座。
生命はこの部屋で魂を授かり、
生まれ、また魂が還るところ 。
◆使徒
「使徒(しと)」とは、
人類の前に現れる未知の生命体。
その正体は、人間(第18使徒リリン)と
ほぼ同じ構造を持ち、“人と神の狭間”に
位置する存在ともいわれている。
彼らの出自は
「アダム」と「リリス」という
二つの生命の源。
この二柱から分かれた生命体こそが、
エヴァの世界における“神話”の根幹。
第1使徒 アダム
第1使徒と呼ばれる生命体の源。
中央にコアが見える光の巨人。
太古から南極大陸の地下に存在し、
第3から第17までの使徒を生み出した存在。
ただし第17使徒は人為的に作りだされた
とされている 。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の伝承によると、創造された最初の人間。
第2使徒 リリス
第2使徒と呼ばれる生命体の源。
ジオフロントのターミナルドグマに
磔にされている。
アダム系の生命を除く、
現在地球上にいる全ての生物は
このリリス由来であり、
その最果てに生み出されたのが
第18使徒リリン=人間である。
聖書では、イヴの前に神によって創られた最初の女であり、二人目の人間であるとされている。
第3使徒 サキエル
セカンドインパクト以降15年ぶりに
人類の前に登場した使徒。
暴走した初号機の反撃を受け最終的に自爆。
ユダヤ教やキリスト教における「水」を司る天使。
第4使徒 シャムシエル
初号機にプログレッシブナイフで
コアを突き刺され殲滅。
コア以外破損がほとんどなかったため、
ネルフによって捕獲され使徒の
サンプルとして使われた。
ユダヤ、キリスト教の伝承、エノク書にでてくる「昼」を司る天使。
第5使徒 ラミエル
日本全国の電力を集め陽電子砲で
攻撃する「ヤシマ作戦」で殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「雷」を司る天使。
第6使徒 ガギエル
外見は魚の形状そのもので、
水中での戦闘を得意とする使徒。
弐号機と交戦し、戦艦からの
零距離での同時射撃により殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「魚」を司る天使。
第7使徒 イスラフェル
2つに両断されても分裂することができ、
どちらか片方が生きていれば
殲滅されることがない使徒。
シンジとアスカのユニゾン攻撃により、
2つのコアを同時に破壊し殲滅。
イスラム教では、最後の審判のときにラッパを吹く天使。
第8使徒 サンダルフォン
成長する前の状態であったことから、
捕獲作戦を実行している途中に羽化を始め、
マグマ内で弐号機との戦闘になり、
アスカの機転により殲滅。
ユダヤ教の伝承にでてくる「胎児」を司る天使。大天使メタトロンの双子の兄弟。
第9使徒 マトリエル
停電中のネルフに襲来し、強力な溶解液を
流し込み侵入しようとしたが、初号機、
零号機、弐号機による攻撃で殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義、錬金術の伝承にでてくる「雨」を司る天使。
第10使徒 サハクィエル
自分の体の一部をATフィールドごと
落下させ破壊する能力を持つ使徒。
エヴァンゲリオン3機でこの使徒を
受け止め攻撃する作戦により殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「空」を司る天使。
第11使徒 イロウル
微生物サイズ集合体の使徒。
唯一、エヴァンゲリオンと
交戦することなく人の力で殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「恐怖」を司る天使。
第12使徒 レリエル
本体自体を瞬間移動させる能力があり、
実体の内部はディラックの海と呼ばれる
虚数空間でできている使徒。
初号機をのみこむが、暴走した初号機により
内側から引き裂かれ殲滅。
ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「夜」を司る天使。
第13使徒 バルディエル
アメリカのネルフ支部から輸送された
エヴァ参号機に侵食していた使徒。
戦うことを拒否する碇シンジに代わり、
初号機のダミーシステムにて殲滅。
ユダヤ、キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「霰」を司る天使。
第14使徒 ゼルエル
戦闘力に優れ、放射される光線は
これまでの使徒とは比較にならない
破壊力をもつ使徒。
覚醒した初号機により殲滅され、
その後初号機に捕食される。
ユダヤ教またはキリスト教神秘主義の伝承にでてくる「力・戦」を司る天使。
第15使徒 アラエル
光輝く鳥のような形状をした使徒。
軌道上に停滞しているため、
攻撃できず対峙していた弐号機に、
可視光エネルギー波を放射してアスカに
精神攻撃をしかけ活動できなくさせる。
最終的に、零号機がロンギヌスの槍で殲滅。
ユダヤ、キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「鳥」を司る天使。
第16使徒 アルミサエル
二重の螺旋状のような形状をしていたが、
その先端の形状など自在に
変形することのできる使徒。
零号機と融合しようとするが、
零号機の自爆により殲滅。
ユダヤ、キリスト教の伝承にでてくる「子宮」を司る天使。
第17使徒 タブリス(渚カヲル)
ゼーレによりアダムの魂を
入れられたクローンであり、
エヴァとのシンクロ率を自在に
設定できる能力を持つ使徒。
「生と死は同一価値なんだ」と話、
初号機によりにぎりつぶされ殲滅。

ユダヤ・キリスト教神秘主義の伝承にでてくる「自由意志」を司る天使。
第18使徒 リリン
人類(人間)
キリスト教、ユダヤ教、悪魔学の伝承にでてくる、アダムとリリスから生まれた種族。リリンが最初のデーモンだと考えられたという。人類の祖先とする見方もある。
◆ひとこと

『新世紀エヴァンゲリオン』は、
戦いを描きながらも“心”をテーマにした
極めて人間的な物語であり、
愛、喪失、存在、そして再生。
誰もが抱える
「生きる痛み」と
「他者との距離」を、
繊細に描いたアニメ作品です。
そしてその哲学的な深みは、
いまも多くの視聴者に問いかける──
「あなたは、なぜ生きているのか?」
・・・参考資料・・・

新世紀エヴァンゲリオン(TV版)
週刊EVANGELION CHRONICLE
引用 幻想世界神話辞典
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